2022 05.22
「許容応力度計算」を用いて建築する理由をお伝えします!
枚方市・八幡市・京田辺市の注文住宅|コン工務店…
耐震性・耐久性のこと
枚方市・八幡市・京田辺市の注文住宅|コン工務店の宮崎です。
『コンの家』は、全棟、構造計算(許容応力度計算)を用いての耐震等級3にて建築させて頂いております。
そもそも許容応力度計算とは?
「許容応力度計算」とは、3階建以上の建築物には必ず用いられる構造計算の方法のことです。
間取りの横軸、縦軸で耐力壁の量が十分かどうかを検証するだけの「壁量計算」とは違い、許容応力度計算では、建物にかかる固定荷重や積載荷重に地震などの長期荷重、及び短期荷重を想定し部材(構造部材)の内部に生じる抵抗力を計算します。
その上で、それぞれの部材がそこにかかる応力に耐えられるかどうかを検証するものです。
しかし、現在において、2階建て以下の木造住宅は特例(四号特例)で義務化がされておらず、9割以上の住宅が簡略化された仕様規定(壁量計算、配置バランスの確認など)という方法で構造計算が行われております。
3階建て以下なら許容応力度計算はいらないの?
法律的には必要ありません。
しかし、より確実で安全・安心いただける耐震性能を得るためには、常に行うべきだと当社では考えています。
私自身(宮崎)、阪神淡路大震災の発生時はまだ小学3年生(9歳)でしたが、良く通っていた、兵庫県尼崎市の祖父母の家では、家に隣接していた街路樹が倒れ、住まいを損傷させていました。
しかし、そのような被害は当時では微細で、いつも利用していた高速道路が倒壊し、普段自分が見ていた町並みとは全く異なった、異様な光景だった事を昨日の事のように覚えています。
当時の写真
近年、住まいを新築される方において、阪神淡路大震災を経験された方は徐々に少なくなって来ていますが、だからこそ、私たちがその必要性や地震の怖さを伝えていく必要があると思っています。
許容応力度計算の中身
柱や梁などが荷重や地震に対して十分に耐えられるかどうかを細部まで計算します。
- 鉛直荷重(重さに耐えられるか)
- 風荷重(風力に耐えられるか)
- 地震荷重(地震に耐えられるか)
- 層間変形(構造を支える柱がどれだけ変形するか)
- 偏芯率(柱の配置のバランス)
- 剛性率(各階のバランスによりねじれに耐えれるか)
- 解析(各部材、接合部に加わる力は大丈夫か)
などの内容を、許容応力度計算では実施していきます。
わかりやすいところで、許容応力度計算は、学校や警察署や消防署、病院、ガソリンスタンドなどの絶対に倒壊してはいけない建物に対して用いられている計算方式です。
許容応力度計算が行われない理由
- そもそも義務化されていないから行わなくても違法ではない
- 使用する部材が数値化できない
- 許容応力度計算をするスキルを持った人材が不足している
- 手間やコストがかかる
上記から、確かに許容応力度計算にはとても労力と経験が必要です。
許容応力度計算を実施する住宅会社はとても少なく、90%以上の木造住宅が許容応力度計算を実施せずに建てられているのが現状。
また耐震等級3でも『壁量計算で計算した耐震等級3』と『許容応力度計算で計算した耐震等級3』では全く別物になるので、ご注意ください。
私たちコン工務店では、どんなに手間がかかろうとも安心や快適は安全なくしてあり得ないという考えから、全棟に対し、許容応力度計算を実施しています。